2011年5月10日火曜日

しもたま柔道&闘病日記―その3―

しもたま柔道&闘病日記―その3―
2月の2級進級試験に、懲りた私は、「当分試合はこりごりです」と、先生に漏らしてしまった。だが、その言葉をつくづく後悔することとなる。私には、出たくても出られる試合が無いのだった。同じ道場の子どもたちは、月に1~2回のペースで次々試合をこなして行く。一方の私は学生ではない。まして社会人の和歌山県予選(個人戦)や社会人の地区対抗(団体戦)などという、すばらしい大会に出られるようなレベルでもない。2級の試合もいきなりであったが、次もいきなり1級の試合というわけ。ああ、試合がしたい!山を始めてすぐに、冬壁を登れないように、何事も順番というのは頭ではわかっている。しかし、経験を積めないのは、とっても歯がゆく不安だ。こんなときは「なんで私は大人なんだよ!!」と、年齢を恨めしく思うのであった。また、そう感じた同じ日に、激しい練習の後で冷たいビールをぐびうびと流し込んでいると、「大人でラッキー!☆」と、変わり身早く、ほくそえんでしまうのであった。
道場は、子どもたちにとって、どうも社会勉強、性教育の場となるらしい。大きな子が、小さな子の面倒をとてもよく見てやる。思いやりも育つ。その弊害として、ちょっと早すぎるかな?といった性情報も、ふんだんに浴びてしまう訳である。先日も、先生の目を盗んで、大柄な中2男子が小6の少年に、面白がって「性(セックスの体位)の手ほどき?!」をしている場面に出会ってしまった。私は練習に集中し、気付かない振りをしていた。ところが、私と組んでいた低学年の子どもが、彼らをじいっと見つめるやいなや「ねえねえ、それ、ぼくにもそれやってよ」「急所が気持ちいいの?」と、天真爛漫に大声で叫ぶではないか。道場内、騒然!ところが、無視をすればいいものを、中2は律義にも、具体的に男女の交わりから解説しようと試みていた。しびれを切らした私が、「こんな子に何教えてるんや」と諭しにかかったら、その中2はこう切り返すのだった。「だって、お父さんしてるの見たんやもの、、、」道場内の親、爆笑の渦であった。中学生も本人の体験ではなく、まだまだ、かわいい「こども」だった。
道場にはまた、大人達もたくさんいて、黙々と練習する寡黙なタイプと、いつもにこにこ明るく社交的なタイプと、正反対のグループがある。だがどちらも、よくよく吟味すれば、すけべぇには変わりがない。寡黙なタイプの多くは“真面目なむっつりすけべぇ”で、中高生の女の子の練習を指導するのを、ひそかに生きがいにしていたり、あるいは、あわよくば寝技に持ち込もうと、技を磨いていたりする。明るいタイプの方は、あっけらかんと、「寝技?結婚したら(奥さんと夜やるのに)役に立つよなあ」なんて、言っている。酔っているのかなと思ってたら、練習中にすぐに息を切らして、実は一杯引っかけてから練習に来たよと、白状することも。でもまあ、今の時代にしたら、そんなエッチさぐらい、健全なほうだ。大人の目も、子どものように輝いている。
先週、道場に出かけたら、「8/11 進級試験」と、掲示板に書かれていた。あれから半年。待ちに待った試合を、楽しむのだ!進級試験の結果は、また、次号にて。

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